本文へ移動

#セキュリティレポート 2026/10/31

役割で絞り込む:

更新履歴(2026年10月31日)

レポート作成日時:2026/10/31 00:34(第1版)|最終更新日時:2026/10/31 01:55(第2版)

主な変更

  • 第2版 01:55 前回(第1版 00:34)以降の NVD 公開分(10/30 15:30〜16:55 UTC、日本時間 10/31 00:30〜01:55、48件)を読み、新しく動いた項目を足した。 追加(カード):AI 推論基盤 LMDeploy の認証なしコード実行(CVE-2026-119706、9.8)。Python のテンプレートライブラリ pybars3・pybars4 のコード実行(CVE-2026-119716・119717、9.2)。AI エージェント基盤の Paperclip(CVE-2026-119713、8.8)と、MCP サーバー機能を持つ Zuke(CVE-2026-119287、8.0)。 追加(表):Scribus 6件(各 8.5)、Blender 3件(各 8.5)、Rancher Fleet(7.9)、Zuke のほか3件(7.0〜7.5)、SonicJS・abp-next-admin・PipesHub(各 7.1)。 KEV:NVD の KEV 照会(10/28〜10/30)で、10/28 追加の Linux カーネル(CVE-2026-46300、期限 10/31)と VMware ESX(CVE-2026-41709、期限 11/11)も読めた。この2件が前日までのレポートに載っているかは今回確認していないため、表に記した。GitLab・Cisco の期限 11/01 は変わらない。 変化なし:第1版のカードの内容。今回は「修正版なし」だった項目(CakePHP・OpenDeepWiki・MuseBot・MONAI・CVE-2026-119557・SQLite・phpMyAdmin)の修正版やベンダー公告の再確認ができておらず、状況は第1版のまま。 取得できず:NVD の更新日(nvd-modified)での照会、OSV・Debian・Ubuntu・Cisco・Fortinet・Palo Alto・MSRC・Chrome・Project Zero・JVN・ZDI・AWS・Google Cloud・報道(tier D)は今回見ていない。NVD は WebFetch の要約を通して読んだため、7.0 未満と判断された項目の点数は確認していない。 登録:publish_vulnerabilities で、第1版分と今回分を合わせて送る。 タグ:前の版のタグが取得結果に含まれていなかったため、今回の本文全体から付け直した。products は 10件の上限のため、MuseBot・MONAI・Google Cloud Application Integration・pybars3 などは入れていない。
もっと見る(過去の版 1件)閉じる
  • 第1版 00:34 初回公開。前日(10/30)のレポートは第18版まで更新済みのため、今回は10/30 11:30 UTC(日本時間 20:30)から 15:34 UTC(日本時間 10/31 00:34)までの NVD 公開分を中心に読み、新しく動いた項目だけをカードにした。 追加(カード):CakePHP の SQL インジェクション2件(CVE-2026-119418・119419、9.2)。AI 関連の OSS 3件(OpenDeepWiki の CVE-2026-119597 と MuseBot の CVE-2026-119660 が各 9.8、MONAI の CVE-2026-119578 が 8.5)。n8n の2件(CVE-2026-119408・119557)、Traefik の2件(CVE-2026-119572・119574)、SQLite の4件(各 8.5)、phpMyAdmin の2件(7.7・7.6)。Google Cloud の Application Integration(CVE-2026-93327、9.4)は、Google が 9/11 に修正済みで利用者の作業は不要。 続報:CISA が 10/29 に KEV へ追加した GitLab CE/EE(CVE-2026-97229)と Cisco Secure Firewall ASA・FTD(CVE-2026-76418)は、対応期限 11/01 が変わらない。NVD の KEV 照会(10/29〜10/30)で読めたのはこの2件で、新しい追加はない。 見送り:Dell OpenManage Enterprise、vsftpd、OPNsense、SOCFortress CoPilot、WordPress の Kirki など 7.0 以上の項目は、カードにせず下の表にまとめた。MLflow の ZDI 8件(ZDI-26-840〜847)は 10/29 公開で前日のレポート掲載済み。 取得できず:NVD は WebFetch の要約を通して読んだ。公開分186件は全6区間を読んだが、区間の切れ目の3件(CVE-2026-119556、CVE-2026-119665、CVE-2015-20130)は点数が読めていない。更新日(nvd-modified)での照会はタイムアウトで取れず、公開後に点数が付いた項目の拾い漏れがありうる。その後は NVD が 503 を返し、個別の CVE ページは開けていない。OSV・Debian・Ubuntu・Cisco・Fortinet・Palo Alto・MSRC・Chrome・Project Zero は見ていない。JVN の最新は三菱電機製品の公告(10/30 14:00 更新)で、内容は開いていない。AWS の公告は 2026-156-AWS が最新のまま、ZDI も 10/29 の MLflow 以降の新着はない。Web 検索は使っていない。 登録:publish_vulnerabilities で今回のカード分を送る。 タグ:当日第1版のため、本文から新規に付けた。products は 10件の上限のため MuseBot を入れていない。

前日のレポート(10/30)からの変化(役割別)

情報システム担当

  • 新規の緊急:LMDeploy の認証なしコード実行(/update_weights の pickle)(CVE-2026-119706):解消方法は公告で確認
  • 新規の緊急:MuseBot の固定署名キー(CVE-2026-119660):解消方法は公告で確認
  • 新規の緊急:OpenDeepWiki の固定署名鍵(CVE-2026-119597):解消方法は公告で確認
  • 新規の緊急:Google Cloud Application Integration のデシリアライズ(Google 側で修正済み)(CVE-2026-93327):解消方法は公告で確認

エンジニア

  • 新規 21 件のうち、CVSS が未公表のものは 0 件、NVD で裏取りできていない ID は 0 件です。
  • CVE-2026-119706:LMDeploy の認証なしコード実行(/update_weights の pickle)/CVSS 9.8
  • CVE-2026-119660:MuseBot の固定署名キー/CVSS 9.8
  • CVE-2026-119597:OpenDeepWiki の固定署名鍵/CVSS 9.8
  • CVE-2026-93327:Google Cloud Application Integration のデシリアライズ(Google 側で修正済み)/CVSS 9.4
  • CVE-2026-119713:Paperclip の実行ワークスペース経由コマンド実行/CVSS 8.8

経営者

  • 新たに掲載した脆弱性は 21 件です(緊急 4 件・高 14 件)。前回から続いているものは 2 件です。

2026年10月31日 01:55時点(第2版)|レポート作成 00:34|最終更新 01:55|対象:10月30日 20:30〜10月31日 01:55(日本時間)に公開・更新された脆弱性と、悪用が確認された脆弱性

AI 推論基盤 LMDeploy に認証なしのコード実行(9.8)。CakePHP と AI 系 OSS にも 9 点超

AI モデルを動かす LMDeploy で、ログインなしにサーバーのコマンドを実行される欠陥が公開された(9.8、修正版は未確認)。Python のテンプレートライブラリ pybars3・pybars4 にも、テンプレートを書ける人が Python コードを動かせる欠陥が出た(9.2)。第1版の CakePHP の SQL インジェクション(9.2)、OpenDeepWiki と MuseBot の固定鍵(各 9.8)、n8n・Traefik の更新は引き続き対象。GitLab と Cisco ASA・FTD の悪用確認済み2件は、米政府機関の対応期限が 11/01 に迫っている。

重大度別の件数

この日に掲載した脆弱性 23 件の内訳です(当サイトの基準)。件数を押すと、その重大度の一覧を開きます。

低 0 件・点数なし 0 件/この日の掲載分をすべて見る

今日やること

この日に掲載した 23 件を、緊急度順(悪用の確認 → CVSS → EPSS)に並べています。解消方法の根拠は公告(編集部の転記)か NVD の条件です。一覧で見る

  1. GitLab:GitLab のバージョンアップ(19.2.8 以上、19.3.5 以上、19.4.2 以上)※NVD の条件から推定(CVE-2026-97229・緊急・悪用確認済み・CVSS 10.0)
  2. Cisco ASA:Cisco ASA のバージョンアップ(9.16.4.104 以上、9.18.4.96 以上、9.20.4.50 以上、9.22.3.200 以上、9.23.1.48 以上、9.24.1.27 以上)※NVD の条件から推定(CVE-2026-76418・緊急・悪用確認済み・CVSS 8.6)
  3. LMDeploy の認証なしコード実行(/update_weights の pickle):解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119706・緊急・CVSS 9.8)
さらに表示(20件)閉じる
  1. MuseBot の固定署名キー:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119660・緊急・CVSS 9.8)
  2. OpenDeepWiki の固定署名鍵:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119597・緊急・CVSS 9.8)
  3. Google Cloud Application Integration のデシリアライズ(Google 側で修正済み):解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-93327・緊急・CVSS 9.4)
  4. Paperclip の実行ワークスペース経由コマンド実行:@paperclipai/server のバージョンアップ(2026.416.0 以降)(CVE-2026-119713・高・CVSS 8.8)
  5. n8n の非推奨ノードが隔離外で動く:n8n のバージョンアップ(2.42.6 / 2.43.3 / 3.0.1 以降)(CVE-2026-119408・高・CVSS 8.8)
  6. Traefik Ingress NGINX プロバイダーで mTLS が無効化:Traefik のバージョンアップ(3.7.15 以降)(CVE-2026-119572・高・CVSS 8.7)
  7. pybars4 のテンプレート経由コード実行:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119717・高・CVSS 8.1)
  8. pybars3 のテンプレート経由コード実行:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119716・高・CVSS 8.1)
  9. CakePHP の SQL インジェクション(COLLATE):解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119419・高・CVSS 8.1)
  10. CakePHP の SQL インジェクション(WindowExpression):解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119418・高・CVSS 8.1)
  11. Zuke の MCP レジストリ経由コマンド実行:Zuke のバージョンアップ(1.51.0 以降)(CVE-2026-119287・高・CVSS 8.0)
  12. SQLite CLI の .recover 経由 OS コマンド実行:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119586・高・CVSS 7.8)
  13. MONAI の作業フォルダ読み込みによるコード実行:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119578・高・CVSS 7.8)
  14. SQLite セッション拡張のメモリ領域あふれ:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119379・高・CVSS 7.8)
  15. SQLite FTS5 のメモリ領域あふれ(2件目):解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119374・高・CVSS 7.8)
  16. SQLite FTS5 のメモリ領域あふれ:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119373・高・CVSS 7.8)
  17. phpMyAdmin の CSRF 検査回避:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119426・高・CVSS 7.5)
  18. phpMyAdmin の WebAuthn 署名未検証:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119561・注意・CVSS 6.8)
  19. Traefik FastProxy の競合状態でプロセス停止:Traefik のバージョンアップ(3.7.15 以降)(CVE-2026-119574・注意・CVSS 5.9)
  20. n8n Databricks ノードのパストラバーサル:解消方法はベンダーの公告で確認(CVE-2026-119557・注意・CVSS 5.9)

役割別確認ポイント

ページ上部の役割ボタンで、表示するブロックを絞り込めます。

判断すること

AI 系 OSS の「初期値のまま公開」を禁止するCAIO・CTO

OpenDeepWiki と MuseBot は、ソースに書かれた鍵がそのまま署名に使われていた。LMDeploy は、モデルの重みを更新する口に認証がなく、細工したデータを送るだけでコードが動く。PoC 用に立てた環境でも、公開した時点で誰でも入れる。AI 案件の標準手順に、初期の鍵・パスワードの変更と、社内ネットワーク限定での検証を入れておきたい。

ノーコード・自動化基盤の権限設計CTO・CIO

n8n は、ワークフローを作れる人が本体で JavaScript を動かせるというものだった。Paperclip も、API キーを持つ人が設定した命令をサーバーが実行する。「作成権限」は実質的にサーバー操作権限になる。誰に与えているかの棚卸しと、更新の担当者を決めておくと迷わない。

期限付きの悪用確認済み案件の扱い事業責任者

GitLab と Cisco は 11/01 が期限で、今日明日が週末にかかる。顧客のサーバーを預かっている場合は、連絡の要否と夜間・休日の作業可否を今日のうちに決めておきたい。

担当ごとのやること

経営・事業責任者判断と顧客対応

  • GitLab・Cisco の期限(11/01)を踏まえ、休日作業の可否を決める
  • CakePHP・n8n を納品した顧客への連絡要否を決める
  • AI の PoC を顧客環境に置く場合の公開範囲のルールを確認する

CTO・CAIO開発・AI基盤

  • LMDeploy・OpenDeepWiki・MuseBot・MONAI・n8n・Paperclip の利用有無を全チームに確認する
  • CakePHP の SQL 部品や pybars のテンプレートに利用者の入力を渡す箇所を点検する
  • AI 関連 OSS の初期の鍵・パスワード変更と、管理用 API の認証を標準手順にする

CIO・情シス社内システム

  • 自己ホストの GitLab と Cisco ASA・FTD の版を確認し、11/01 までに更新する
  • Traefik を 3.7.15 以降へ上げ、Ingress の mTLS 設定を確認する
  • phpMyAdmin を外部に出していないか確認する

全社員日常の行動

  • 試用で立てた AI ツールや自動化の環境は、情シスに伝えておく
  • パスワードや鍵を初期値のまま使わない
  • 不審なログイン通知が来たら情シスへ連絡する

重大度の見方

CVSS(0〜10点)と「実際に悪用されているか」で4段階に分けている。

緊急

9.0点以上、または悪用確認済み。乗っ取りや情報流出に直結。使っていれば即日対応

高

7.0〜8.9点、または条件付きで深刻。今週中に対応

注意

4.0〜6.9点。次回の定期更新で対応

作業なし

提供元が修正済み。当社側の作業は不要

脆弱性ごとの内容と対策

LMDeploy(AI モデル配信基盤)の認証なしコード実行緊急
AI関連第2版で追加CVE-2026-11970610/30公開検知 10/31
0
109.8

NVD に載る CVSS 3.1 の評価(報告元の VulnCheck が付与)。CVSS 4.0 では 9.3。NVD の分析は未了

内容
InternLM の LMDeploy(0.9.0〜0.18.0)で、モデルの重みを更新する /update_weights に細工した pickle データを送ると、検証なしに復元されて OS のコマンドが動く。ログインは要らない。
影響
API サーバーの権限でサーバーを乗っ取られる。CISA の分類では、PoC があり自動化もできる評価。
対策
修正版は確認できていない(公開されている修正の PR は #4964 だが、取り込み済みの版は未確認)。API を外部に出さず、/update_weights への接続をネットワークで遮断する(当社の見立て)
出典
VulnCheck:LMDeploy 公告 GitHub:LMDeploy issue 4698 NVD:CVE-2026-119706

確認する人:LLM 推論基盤を自前で動かす AI 担当、Python の開発者

詳細:CVE-2026-11970610

pybars3・pybars4(Python のテンプレート)のコード実行緊急
第2版で追加CVE-2026-119716CVE-2026-11971710/30公開検知 10/31
0
109.2

VulnCheck が付けた CVSS 4.0 の評価。CVSS 3.1 では 8.1。NVD の分析は未了

内容
Handlebars 形式のテンプレートを扱う pybars3(0.9.7 まで)と pybars4(0.9.13 まで)で、括弧で囲んだパスの扱いに不備があり、テンプレートを書ける人が Python のコードを実行できる。
影響
利用者や外部がテンプレートを投稿できるアプリで、サーバーが乗っ取られる。テンプレートを開発者しか書かない構成では、影響は小さい。
対策
修正版は確認できていない。テンプレートを外部の人に書かせない。pybars3 は upstream の issue #88 を確認する
出典
VulnCheck:pybars3 公告 GitHub:pybars3 issue 88 NVD:CVE-2026-119716

確認する人:Python で Web アプリやレポート生成を作る開発者

詳細:CVE-2026-119716、CVE-2026-11971710

CakePHP の SQL インジェクション 2件緊急
第1版で追加CVE-2026-119418CVE-2026-11941910/30公開検知 10/31
0
109.2

NVD に載る CVSS 4.0 の評価。CVSS 3.1 では 8.1。GitHub の重大度は Critical(未レビュー)

内容
PHP の開発フレームワーク CakePHP(5.4.3 まで)で、ウィンドウ関数の指定(WindowExpression の range・frame)や照合順序(COLLATE)の指定が検証されず、後ろに SQL を足せる。
影響
利用者の入力をこれらの機能に渡している場合、データベースの情報が抜き取られたり書き換えられたりするおそれ。
対策
修正版は確認できていない(GitHub の項目欄は「不明」)。当面は、利用者の入力をこれらの指定に直接渡さず、固定の値だけを許可する(当社の見立て)
出典
GitHub Advisory:GHSA-h3r5-88vp-3qm7(CVE-2026-119418) GitHub Advisory:GHSA-6q38-2qcr-3x34(CVE-2026-119419) NVD:CVE-2026-119418

確認する人:CakePHP で受託開発している案件の担当

詳細:CVE-2026-119418、CVE-2026-11941910

AI 関連 OSS 3件(OpenDeepWiki・MuseBot・MONAI)緊急
AI関連第1版で追加CVE-2026-119597CVE-2026-119660CVE-2026-119578検知 10/31
0
109.8

OpenDeepWiki と MuseBot は NVD に載る CVSS 3.1 の評価(9.8)。MONAI は CVSS 4.0 で 8.5

内容
OpenDeepWiki(2.0.6 まで)は、署名用の鍵が設定ファイルに固定で書かれており、誰でも管理者のトークンを作れる。MuseBot は、初期の署名キーが固定で、管理者のセッションを偽造できる。医療画像用の機械学習基盤 MONAI は、細工した作業フォルダを読み込むと任意の Python コードが動く。
影響
社内検証用や PoC 用に立てた AI ツールが、外部公開されていれば即座に乗っ取られる。MONAI は、外部から受け取ったデータを読み込む環境が対象。
対策
修正版は確認できていない(OpenDeepWiki の GitHub 項目に修正版の記載なし)。使っていれば、鍵を自分で作り直して外部公開を止め、MONAI は出どころ不明の作業フォルダを読み込まない
出典
GitHub Advisory:GHSA-fc52-73gp-r537(OpenDeepWiki) NVD:CVE-2026-119597 NVD:CVE-2026-119660 NVD:CVE-2026-119578

確認する人:AI 基盤・PoC を担当するチーム、Python・.NET の開発者

詳細:CVE-2026-119597、CVE-2026-119660、CVE-2026-119578

Paperclip と Zuke(AI エージェント・MCP 関連)高
AI関連第2版で追加CVE-2026-119713CVE-2026-11928710/30公開検知 10/31
0
108.8

8.8 は Paperclip(CVSS 3.1、VulnCheck が付与)。Zuke は GitHub が付けた CVSS 3.1 で 8.0。どちらも NVD の分析は未了

内容
Paperclip(@paperclipai/server、2026.403.0 以上 2026.416.0 未満):API キーを持つ人が実行ワークスペースに後始末用のコマンドを設定でき、アーカイブ時にサーバー上で実行される。Zuke(Deno 製のビルド自動化、1.51.0 未満):MCP のレジストリ機能で、書き込める第三者が実行するプログラムと引数を決められる。
影響
どちらも、権限を持つ人(またはレジストリに書ける人)が、サーバーや作業者の環境でコマンドを動かせる。Zuke は registry を --allow-run で動かし、他人が書き換えられる場合が対象で、既定のローカル設定は影響を受けない。
対策
Paperclip は 2026.416.0 以降、Zuke は 1.51.0 以降へ更新する
出典
GitHub Advisory:GHSA-vr7g-88fq-vhq3(Paperclip) GitHub Advisory:GHSA-2rmh-5cw4-33gr(Zuke) NVD:CVE-2026-119713

確認する人:AI エージェント基盤・MCP を試している開発者

詳細:CVE-2026-119713、CVE-2026-11928710

n8n(ワークフロー自動化)2件高
AI関連第1版で追加CVE-2026-119408CVE-2026-11955710/30公開検知 10/31
0
108.8

CVE-2026-119408 の NVD の評価(CVSS 3.1)。GitHub では CVSS 4.0 で 8.7。CVE-2026-119557 は 8.2(CVSS 4.0)

内容
CVE-2026-119408:非推奨の Function・Function Item・LangChain Code ノードが、隔離の外で動く。ワークフローを作成・変更・取り込める利用者が、n8n 本体で JavaScript を実行できる。CVE-2026-119557:Databricks ノードのパストラバーサルで、Webhook などの入力を受ける設定だと、認証なしで保存済みの認証情報を使った任意の API 呼び出しが可能になる(2.14.0〜2.46.3)。
影響
n8n のサーバーと、そこに保存した各種サービスの認証情報が危険にさらされる。
対策
CVE-2026-119408 は 2.42.6、2.43.3、3.0.1 以降へ更新。CVE-2026-119557 は修正版を確認できていない。Databricks ノードに外部入力を直接渡していないかを調べ、認証情報の権限を絞る(当社の見立て)
出典
GitHub Advisory:GHSA-48fh-2c4x-8wcm GitHub Advisory:GHSA-4qwq-628r-75jr NVD:CVE-2026-119408

確認する人:n8n を運用する情シス、自動化案件の担当

詳細:CVE-2026-119408、CVE-2026-11955710、CVE-2026-119557

Traefik(リバースプロキシ)2件高
第1版で追加CVE-2026-119572CVE-2026-11957410/30公開検知 10/31
0
108.7

CVE-2026-119572 の NVD の評価(CVSS 3.1)。GitHub では CVSS 4.0 で 7.0。CVE-2026-119574 は 8.2(CVSS 4.0)

内容
CVE-2026-119572:Kubernetes の Ingress NGINX プロバイダー(3.7.0-ea.1 以降 3.7.15 未満)で、クライアント証明書を求める設定(mTLS)が黙って無効になり、認証なしでバックエンドに届く。CVE-2026-119574:実験機能 FastProxy(3.2.0 以降 3.7.15 未満)の競合状態で、プロトコル切り替えを繰り返すとプロセスが落ちる。
影響
証明書で保護したつもりの社内向けサービスが、外から見える。もう一方は、通信だけでプロキシを停止できる。
対策
3.7.15 以降へ更新(GitHub 項目の修正版欄は「不明」で、本文の記載による)。同じホストに複数の Ingress がある構成を先に洗い出す(当社の見立て)
出典
GitHub Advisory:GHSA-432c-8xc8-xf66 GitHub Advisory:GHSA-r4c9-879g-3g2v NVD:CVE-2026-119572

確認する人:Kubernetes・コンテナ基盤の担当

詳細:CVE-2026-119572、CVE-2026-11957410、CVE-2026-119574

SQLite 4件(FTS5・セッション拡張・CLI)高
第1版で追加CVE-2026-119373CVE-2026-119374CVE-2026-119379CVE-2026-119586検知 10/31
0
108.5

NVD に載る CVSS 4.0 の評価(Secondary)。4件とも同じ 8.5

内容
全文検索機能 FTS5 の2か所とセッション拡張でメモリ領域があふれる。コマンドラインの sqlite3 は、.recover の出力に紛れたドットコマンドから OS のコマンドが実行される。
影響
細工したデータベースファイルを開く機能がある場合、そのプロセスが乗っ取られるおそれ。Python の標準ライブラリや各 OS が同梱している。
対策
修正版は確認できていない。sqlite.org の CVE 一覧に今回の番号の記載はなかった。OS やランタイム側の更新を待ち、出どころ不明の DB ファイルを開かない
出典
NVD:CVE-2026-119373 NVD:CVE-2026-119586 SQLite:既知の CVE 一覧(今回分の記載なし)

確認する人:Python・組み込み用途で SQLite を使う開発者

詳細:CVE-2026-119373、CVE-2026-119374、CVE-2026-119379、CVE-2026-119586

phpMyAdmin 2件高
第1版で追加CVE-2026-119426CVE-2026-11956110/30公開検知 10/31
0
107.7

NVD に載る CVSS 4.0 の評価。CVE-2026-119426 が 7.7、CVE-2026-119561 が 7.6

内容
CVE-2026-119426:POST の送り方次第で CSRF トークンの検査を抜けられ、管理者のブラウザ経由で SQL を実行させられる。CVE-2026-119561:WebAuthn の署名が検証されず、二要素認証を突破できる。
影響
データベース管理画面の乗っ取りと、保存データの閲覧・改ざん。
対策
修正版は確認できていない。phpmyadmin.net のセキュリティ一覧に2026年の公告はなかった(確認時点)。管理画面は接続元の IP で絞り、インターネットに直接出さない
出典
NVD:CVE-2026-119426 NVD:CVE-2026-119561 phpMyAdmin:セキュリティ公告一覧

確認する人:PHP・WordPress 案件のサーバー管理者

詳細:CVE-2026-119426、CVE-2026-11956110、CVE-2026-119561

Google Cloud Application Integration作業なし
第1版で追加CVE-2026-93327GCP-2026-074検知 10/31
0
109.4

NVD に載る CVSS 4.0 の評価。Google の公告での重大度は Critical

内容
SubWorkflow タスクで、信頼できないデータの復元(デシリアライズ)により、認証済みの利用者が任意のコードを実行できた。
影響
Google 側で 2026-09-11 に修正済み。
対策
Google の公告は「顧客の対応は不要」と明記している
出典
Google Cloud セキュリティ速報一覧(GCP-2026-074) NVD:CVE-2026-93327

確認する人:Google Cloud の利用担当(念のため把握のみ)

詳細:CVE-2026-93327

GitLab CE/EE と Cisco Secure Firewall ASA・FTD緊急
悪用確認済み続報CVE-2026-97229CVE-2026-76418KEV 10/29追加検知 10/29
0
10前日版参照

点数は今回再取得していません。10/30 のレポートの記載(GitLab 10.0、Cisco 8.6)を参照してください

内容
CISA が 10/29 に、GitLab と Cisco の SSL VPN の欠陥を悪用確認済みの一覧(KEV)に追加した。GitLab は 19.2.8 未満、19.3.5 未満、19.4.2 未満が対象。
影響
ソースコード管理サーバーや VPN 装置が乗っ取られ、社内ネットワークへの入口になるおそれ。
対策
対応期限は両方とも 11/01。GitLab は上記の版以降へ更新し、Cisco は SSL VPN を公開している機器を優先して更新する。ベンダー公告は今回開いていない
続報

第2版 NVD の KEV 照会(10/28〜10/30)でも、期限は 11/01 のまま。この2件に動きはない。

過去の続報を見る(1件)閉じる

第1版 NVD の KEV 照会(10/29〜10/30)で、追加は2件のまま。期限は変わらない。

出典
NVD:CVE-2026-97229 NVD:CVE-2026-76418

確認する人:インフラ担当、GitLab を自社運用する開発責任者

詳細:CVE-2026-97229、CVE-2026-76418

AIを使った攻撃と、AI開発基盤への攻撃

AI 関連 OSS に「初期値のまま」「認証なしの管理口」「隔離の外」が目立った(10/30 公開分)

今回の AI 関連は、攻撃手法の目新しさより、基本の作り込みの甘さが並んだ。OpenDeepWiki と MuseBot は、署名の鍵がソースに書かれたままだった。LMDeploy は、重みを更新する口に認証がなく、受け取ったデータをそのまま復元して実行していた。n8n は、本来は隔離されるはずのノードが本体で動いた。PoC 用に立てた環境ほど放置されやすく、気づかないまま外部公開されている例も多い。

9.8
LMDeploy・OpenDeepWiki・MuseBot の評価(NVD 掲載、CVSS 3.1)
4件
緊急で載せた AI 関連 OSS の脆弱性(LMDeploy・OpenDeepWiki・MuseBot・MONAI)
2.42.6
n8n の旧系統の修正版(2.43 系は 2.43.3、3 系は 3.0.1)

固定の鍵で管理者になりすまされる流れ

  1. 開発者が、署名用の鍵を設定ファイルやソースに書いたまま公開する
  2. 攻撃者が公開された鍵を読み、管理者用のトークンを自分で作る
  3. そのトークンでログインし、設定の変更や管理機能の操作に進む

認証のない口から pickle で乗っ取られる流れ(LMDeploy)

  1. API サーバーを外部から届く場所に置く(認証の設定がない)
  2. 攻撃者が /update_weights に、細工した pickle データを base64 で送る
  3. サーバーが検証せずにデータを復元し、攻撃者のコマンドが API サーバーの権限で動く

AI 案件の責任者がすぐ確認すること

  • LMDeploy・OpenDeepWiki・MuseBot・MONAI を社内検証・顧客 PoC で動かしていないか
  • 鍵・パスワードが初期値のまま、あるいはソースに書かれたままになっていないか
  • n8n・Paperclip のワークフロー作成・設定変更の権限を、必要な人だけに絞っているか
  • PoC 環境がインターネットから直接見える状態になっていないか

出典: VulnCheck(LMDeploy) / GitHub Advisory(OpenDeepWiki) / GitHub Advisory(n8n) / NVD:CVE-2026-119660(MuseBot)

用語メモ

CVE脆弱性につく世界共通の番号。例:CVE-2026-119418。
CVSS深刻さを0〜10点で表す指標。9点以上は「緊急」。
KEV(悪用確認リスト)米国CISAが公開する「実際に攻撃に使われた脆弱性」の一覧。点数より優先する。
SQL インジェクション入力に SQL の命令を混ぜ、データベースを不正に操作する攻撃。
mTLSサーバーだけでなくクライアントにも証明書を求める認証。社内向けサービスの入口でよく使う。
pickle(デシリアライズ)Python のデータ保存形式。信頼できない相手のデータを復元すると、中に仕込まれた命令が動く。
続報前回のレポートで扱った件に、新しい事実や追加の修正が出たもの。

CVSSや修正版は、各社の公式発表・NVD・GitHub Advisory の値をそのまま載せている。「未確認」と書いた項目は、公開時点で公式情報を確認できなかったもの。自社環境が該当するかどうかは、技術担当の確認をもって確定してほしい。

主な出典: NVD / GitHub Advisory Database / VulnCheck / Google Cloud / AWS / ZDI / JVN